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三陸新報(平成27年8月記事より)
「遺稿集発刊に寄せて」
兄は幼少の頃より絵画に天分の素質があった。昭和の文壇で線画で著名だった樺島勝一の画を良く描き、13才頃紙芝居を描いては子供たちを集めて楽しんでいた。
時は流れて幾星霜、ある日の早朝突然病に倒れ自宅療養後に、特別養護老人ホーム気仙沼「恵風荘」に入所することになった。右手が不自由となり左手だけの生活を余儀なくされた。
爾来23年間不自由をかえり見ず、單念に描き上げた素晴らしい力作作品群はスケッチブック数10冊をかぞえ、繊細で卓越した執念にはただただ賞賛を禁じ得ない。此の度誠意ある関係者そして家族の要望に応え、集録遺稿集として、兄弟親戚又は友人と江湖に伝えたいの一念から、印刷刊行を決意いたしました。
「一人でも多くの人に見てほしい」本人の希望でもあり、要望に応え末永く努力の成果をご鑑賞の上、蔵書としてご自愛保存戴くなら故人も満足かと思います。
ようやく刊行致しましたので贈呈に当たり、ここに序文をそえて御届け致しますのでご笑納下さい。
賢二郎
河北新報で千葉総合印刷取締役社長 千葉賢二郎 掲載される
南三陸町復興は町民一丸となって!