2013年09月の出来事 〜地元報道より〜
◆防災の日に救助・避難訓練
地震・津波防災訓練が防災の日の9月1日、南三陸町内全域で行われた。
南三陸消防署は、志津川魚市場で発生した自損事故の対応中に地震が発生した−との想定で訓練を開始。消防車が住民に避難を促しながら、負傷者を乗せた救急車と南三陸診療所のある高台へ向かった。
訓練の終了にはサイレンが流され災害で亡くなった犠牲者に黙祷がささげられた。
◆歌津中が総理大臣賞
南三陸町立歌津中学校が、毎年「防災の日」に合せて災害時の人命救助や防災思想の普及、防災体制の整備などに貢献した個人、団体に表彰されている「防災功労者内閣総理大臣表彰」を受けた。
同校は震災前から防災教育を積極的に進めており、地域ぐるみの防災にも積極的で、防災思想の普及に貢献したことが認められた。
◆有志が互助会結成
南三陸木の家づくり互助会が9月4日に発足した。本格的に被災者の住宅建築が始まることを受け、伝統的な相互扶助「結い」で建築を進めようという組織で、労働力、資材をはじめ、情報や技術などを提供し、造成から施工引っ越しまでのできることを協力し合う。
◆就労体験本格的に再開
志津川高校は、今年度から生徒たちが各事業所で就労体験するインターンシップを本格的に再開した。平成12年に始まった取り組みで、2年生全員が希望した町内の事業所などに分かれて、働くことの喜び、厳しさを学んでいる。本年度は38事業所が受け入れ可能となり、114人が町役場、ホテル、商店、水産加工場などで体験した。
◆縁側活用しアート展
家の縁側にスポットを当てたイベント「テクテクめぐる縁側アートin南三陸」が9月14〜16日まで、南三陸町入谷地区で開かれた。3軒の民家の縁側に手作りの作品を展示し、開放して自由に巡ってもらう企画で、来場者が写真に収めたり、手に取ったりして鑑賞していた。
◆若手がテーマ別に議論
震災復興計画推進会議が9月17日、立ち上げられた。委員は40台を中心とした21人で、復興計画の具現化などについて議論していく。初会合では「人口減少、流出」「住まい」「雇用」などのテーマを検討していくことが決められた。
◆志津川中で職場体験
南三陸町立志津川中学校の2年生が9月20日、町内で職場体験を行った。生徒83人が町役場をはじめ、南三陸消防署、仮設商店街、コンビニエンスストアなど20カ所に分かれ、人間関係の大切さや仕事の厳しさなどを学んだ。
◆読み聞かせ講座開講
県教委主催の読み聞かせ講座が南三陸図書館で始まった。町内をはじめ、気仙沼市、登米市などから、教員や語り部など、読み聞かせに興味がある人たち30人が参加。子供たちに読書の楽しさを伝える技術を学んだ。
◆長寿祝い敬老会
南三陸町の敬老会が25日から南三陸ホテル観洋で始まった。初日は志津川地区の高齢者を対象に開かれ、参加者たちは昼食を囲んで地元団体の舞踊などを鑑賞しながら会話を弾ませていた。
◆防災対策庁舎解体へ
南三陸町は、震災によって町職員など42人が死亡・行方不明となった防災対策庁舎を解体することに決めた。
9月26日に町役場で開かれた定例記者会見で、佐藤町長が解体の方針を明らかにし、主な理由に八幡川のバック堤、道路工事に影響するほか、周辺のかさ上げにより庁舎がくぼ地になることや、多額の保存費用などを挙げた。年内には解体される見通しとなっている。
◆高齢者世帯へ消火装置
神奈川県茅ヶ崎市の宮田工業が、火災発生時に住宅天井から消火剤を放出する自動消火装置50台を南三陸町に寄贈した。同社が進めている復興支援プロジェクトの一環で、今冬から仮設住宅の85歳以上の1人暮らし、夫婦世帯などを対象に設置していく。
◆御詠歌で犠牲者供養
山形県庄内町の歓喜寺の檀家たちが9月28日、南三陸町歌津地区の寺院を訪問し震災の犠牲者を供養した。
訪問したのは津波で大きな被害を受けた西光寺と津龍院で、3回忌に合せて訪れた26名が鎮魂の御詠歌を唱えながら静かに手を合わせた。
◆地域の安心安全確保へ
南三陸署は、東日本大震災の影響で活動を休止していた地域安全アドバイザーを再開した。
高齢者に接する機会が多い人をアドバイザーに委嘱し、交通安全や犯罪被害防止などに協力してもらう活動で、9月30日には委嘱状交付式が同署で行われた。